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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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暗記するのは何故かということを考えるということだ

世界史をカルチャースクールで教えているのだが、歴史を知識ではなく流れで理解してもらうのは難しいことだ。項目の説明は簡単だが、その事件が、その時代にどのような意味を持っていたのかを説明するのは難しいこと。

受験で覚えなくてはいけないことは、実は覚えなくてもよいことなのだ。試験というのは差を付けるためのものだ。このようなことは覚えていないだろうということを出題するのが試験なのだ。教科書では欄外に書いてあることが試験に出題されるのだ。

知識ではなく、意味を知るということが重要なことだ。意味とは、歴史の中でその事件を位置づけるということだ。その事件がなければ、その後の歴史はどのように展開したかを考えるということだ。

ちがう言い方をすれば、その事件を暗記するのは何故かということを考えるということだ。「大化の改新」とはどのような意味があるのか、なぜ暗記する必要があるのか、歴史の中でどのような意味があるのかということ考えることが大切なのだ。

斉藤孝は以上のことを「何がすごいのか、理由を3つあげる」という方法で具体化している。なぜその事件がすごいのか理由を三つあげるということだ。この三つというのが重要というのが斉藤氏の考えのようだ。

斉藤さんは大化の改新がすごい理由を藤原氏が権力を握ったことにあると説明している。曽我氏を中大兄皇子と倒したのは藤原鎌足なのだ。藤原氏の業績を示すために、大化の改新は存在するという解釈だ。

その解釈があっているかどうかよりは、その時間が歴史の中でどのような意味があるのかを考えることが重要ということだ。考えていれば、新しい発想を獲得できるということだ。既存の考えをそのまま知ってもあまり意味がないということだろう。
by qzr02421 | 2008-07-28 21:28 | 歴史