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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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日本人はひとりひとりは蝿

日本に留学経験のある中国の女性が「日本人はひとりひとりは蝿です、でも集まると龍になる。中国人はひとりひとりは龍です、でも集まると蝿になる」と言ったという話が『時の光の中で』にあった。この本は浅利慶太が劇団四季を含めて、戦後の彼の人脈を綴ったものだ。

蝿という表現はしっくりこないが、妙に印象深い言葉だ。エリカ・ケートというドイツの芸術家はヨーロッパ各国語の比較をして「イタリア語は歌に向く言葉、フランス語は愛を語る言葉、ドイツ語は詩を作る言葉、スペイン語は祈りを捧げる言葉、英語は商売をする言葉、ロシア語は人を呪う言葉、そして日本語は人を敬う言葉」と言った。よく聞く話だが、そのように感じるのだろうか。日本語は人を敬う言葉だろうか?

浅利さんは佐藤栄作当時の首相の標準語のレッスンの家庭教師をしたことがあり、一対一で佐藤さんと接した時、かつてアルバイトで接した子どもと同じ表情を彼の表情の発見したという。「教師の向かう生徒の目、緊張と期待感、興味。」という表情だ。

たしかに、授業を始める時、多くの生徒は、緊張と期待感、そして今日はどんな話をするのかという興味を持った目で教師を見つめている。その期待を裏切らないようにしようと私もいつも思っている。その教師の緊張感というものもまた、楽しいものだ。
by qzr02421 | 2008-07-19 21:04 |