本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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現在生きている人には未来は分かるはずかない

晴れ、桜は満開、春まっさかりだ。ところで、ニコライ遭難事件である。司法権の独立の時必ず出てくる話だ。それはともかくとして、この時の民衆の反応が興味深い。この事件で一番民衆が恐れたのは、戦争だ。ロシアとの戦争だ。「国難」ということだ。

 明治天皇は14時間かけて、東京から京都へ見舞いに行った。皇居前で割腹自殺を遂げた女性がいた(26歳)。そして「津田を即刻死刑に」というのが当時の世論だった。しかし当時の刑法には、外国の王室に対する規定がなく、法を適用すれば無期懲役になる。

 政府は、裁判所に圧力をかけた。それが知れると、世論は反政府的な論調に変化した。これが、世論、大衆の反応だ。「国民は馬鹿ではない、理性的に判断ができる」と識者はいう。しかし、郵政選挙での自民党の圧勝、先回の参議院選挙での民主党の勝利、本当は馬鹿だろうと思う(自分を含めて、現在のことはよく分からない。もちろん意見はあるが・・・それは意見であって、正しい意見かどうかは分からないのだ)。

 過去の事件であるニコライ遭難での世論の動向は、現在とどこがちがうのか。目の前の状況に左右されているようにしか見えない。ガソリンの暫定税率が切れて、話題になったのは、切れる前と、切れた後に3日ほどだった。値段が上がる時、混乱がないのだから、下がる時だけ、混乱と叫ぶマスコミは変だろう。

 現在から過去を見ると、過去の人々はどうして冷静な判断ができないのかと批判する人がいる。たとえば、第二次世界大戦であの強国アメリカとどうして戦争をしたのか。負けるのが分かっているではないか、というようなことだ。当時の人は勝てると信じていたのだ。反戦をいう人は、極わずかしかいないのが現実だ。それは卒論で『名古屋空襲誌』の分析を通して感じたことだ。

 現在生きている人には未来は分かるはずかない。今年の景気を占いエコノミストの意見も多様だ。未来の予想はできるが、それは予想でしかないのだ。過去を批判することはできない。過去は過去として冷静に見ることしかでいないのだ。
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by qzr02421 | 2008-04-04 11:53 | 評論