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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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役を演じるという生き方、偽善者でない生き方を

 リア王の台本の作成で、忙しい。今回は分かりやすい原稿なので作業がはかどる。しかし、リア王の長女と次女の性格の悪さは凄まじいものだ。エドマンドという奴も悪い奴だ。前にも書いたが、誰にも感情移入ができない。登場人物、善人が騙されるので、もうちょっとしっかりしろという思いがする。悪人は不幸になれ!と思ってしまう。善人が幸福になるというわけではない。誰しも心の中には悪が宿っているものだ。

 自分には悪が宿っているという思いがあるからか、自分の偽善者度という心理テストが人気だ。自分の性格を知りたいのだろう。知ったからどうなるものでもない。自分の性格は変えることができないと思った方がよい。他人も変えることができないし、自分の性格も変えることができない。人間とはそのような不便な存在ということだ。しかし、ちがう性格の人間を演じようとすれば、演じることができる可能性はある。演じているということを意識することが大切だ。

 心に化粧をする、最高の自分を演じる、好感を持った人の役を演じる、さまざまなパターンが考えられる。「人は真実を語るとき、大きな声を出さずに控えめな声でゆっくり話す」という。そういうことが分かっていれば、そのように演じることは可能なのだ。何度も鏡の前で練習あるのみだ。

 話す時、迷路の出口から入り口に向かうということを意識することが、話に説得力を持たすのだ。結論を常に意識して、話してみよう。最後は笑顔だ。素敵な笑顔ができるように鏡の前で練習しよう。

 今回、「リア王」作成中に、聞いたことのあるセリフがあった。「人間、泣きながらこの世にやってくる、おぎゃあおぎゃあと泣くだろう。人間、生まれてくるとき泣くのはな、この阿呆どもの舞台に引き出されたのが悲しいからだ。」というセリフだ。シェークスピアも子育てに苦労したのだろうか。まあ、上手い事を言うものだ。
by qzr02421 | 2008-03-22 07:03 | 日常