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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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「風を聴く 台湾・九份物語」を見た。

雨が止んで、風は強い、「風を聴く 台湾・九份物語」を見た。脚本・監督は林雅行さんだ。九份とは台北市から一時間くらい北に行ったところにある町だ。坂とちょうちんで有名だ。「千と千尋の物語」のイメージでもある。(湯屋は道後温泉のようだ)

 九份の素晴らしい景色と音楽がよい。九份は雨が多い。夏は晴れ間があるようだ。九份の晴れ間はすばらしい。実際に行っても、晴れの九份を見ることが出来ればラッキーだろう。ドキュメンタリーで、淡々と九份のよさを紹介するという映画だ。

 九份という名は、水田と茶園を営む九戸の農家があったからという。19世紀の終わりにここで砂金が発見され、繁栄が始まる。そして日清戦争後、日本の植民地となる。ゴールドラッシュで人口が3万人を越す時期もあったという。居酒屋、女郎屋、映画館、市場が並び、小上海と呼ばれた。今行っても、何か不思議な感じを受ける町(街)だ。

 太平洋戦争の時、台北市は絨毯爆撃にあったが、九份は無事だった。戦後、国民軍の支配もあったが、金鉱閉山で、今は静かな自然と独自な雰囲気をもつ町となっている。最近の台湾ツアーでは必ず行くスポットだ。もし九份に行くことが予定されているなら、この映画を見ていくと、理解が深まることは間違いがない。(少し退屈な映画という感想を持つ人もいると思う。今日も途中で一人帰っていった。歴史的背景を考えさられる映画だが、興味がないと面白くないかもしれない。)

 ずっとこの町で生きてきた70代から80代の古老の話は、興味深いものがあった。途中聞き取りにくいところもあったが・・・金鉱で金を掘り当てると、盗みたくなるが、隠す場所がない。そこで・・・佐渡の金山でも聞いた話だ。どこに隠すと思いますか?鉱山で働く人は、貯金もしないで遊んだ・・・台湾は当時日本だったので空襲があった。本土の空襲は話題になるが、台湾の空襲は・・・国民軍のひどさを語る古老も印象的だった。

 ほのぼのとして、九份に行ったことがある人は何か懐かしい思いのする映画だと思う。ほんとに景色は綺麗だった。見てよかったと思った。
by qzr02421 | 2008-03-21 20:53 | 劇,映画その他