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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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清盛はきっと良い奴だったのだ

NHKで「平清盛」をやっているが、この画像が汚いということで神戸だか兵庫だかの政治家が、NHKに対して批判をしているというニュースがあったのだが、中世末期などという時代は混乱の時代だから、現代風の清潔さを求めるのは間違っているような気がするのだが、見ている立場からすれば、現代風の映像で見たいということだろう。時代考証をじっかりすればするほど現代とはかけ離れていくので、違和感が増大するに決まっている。

江戸以前の人の使用する言葉の中で、きっと使用しない言葉が存在するのだ。明治以降の出来た言葉があるということだ。真理、幸福、社会、芸術、愛などという言葉は明治以降に出来たということになっている。江戸時代の人が「この芸術は素晴らしい」とか「幸福になろう」などという言葉を使うことはないのだ。

現代のドラマなのだから、言葉の使用についてそれほど神経質になることはないと思う。現代の問題を過去の歴史的事実を利用して描いていると思えばよいのだ。過去あった通り描けば、きっとその映像を理解することが出来ないはずだ。清盛の不潔な感じはそれなりに面白いものだ。風呂の入る習慣などとことだって近代の風習に過ぎないはずだ。歴史上の人物は現代の浮浪者と同じ臭いがしていたに違いない。

清盛は悪いやつという印象が強いが、貴族政権の中で武士政権を造ろうとした人物なのだ。新しいことをしようとした人物は批判されることが多いが、誰もやったことがないことが出来たということだけでも素晴らしいと言うべきだと思う。頼朝より清盛の方が本当は素晴らしい人物だったに違いない。鎌倉幕府が出来たからこそ、清盛の評価は低いということでもある。新しい政権は古い政権を批判しないと正当性を言うことができないということなのだ。
by qzr02421 | 2012-01-19 22:58 | 歴史