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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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読書三昧

県図書の本を斜め読みする。『近代日本の転機』これは昭和から平成にかけての事件いくつか取り上げ、それが日本の転機だったということ示した本だ。世界恐慌からはじまり満州事変、5・15事件、松岡洋佑の誤算つまり国連脱退、天皇機関説の否認をへて2・26事件、北支事変から支那事変へ、国家総動員法、東京オリンピック返上という流れだ。この本は地下鉄サリン事件でおわる。

二冊目は『哲学塾 歴史を哲学する』これは歴史哲学というものだ。過去を存在するのかという問だ。過去は存在するだろうが、しかし認識されない過去は存在を許されないのだろう。過去の事件に対する認識は人のよって変わってくるのだろうか。エピソード記憶というもの、人と人との関係については記憶のちがいが生じやすい。お金を貸した、借りていないという争い生じることがある。過去とは何かということを考えさせられた。

三冊目は『近現代史考究の座標』考究というあまり使わない言葉が印象的な本だ。近代ではヨーロッパを原産とする国民国家の時代だ、国民国家は憲法とともにある。国民国家と否定するということは憲法を否定することではないのかと問う。また近代の価値基準とは何を今一度考えることが必要なのだろう。

四冊目は『往きて、環る。』これは古典とは何を考える本だ。古典をとらえる価値判断とは何か、私たちは拠るべき価値規範を見失ったのではないのか、古書物が古典なのか、古典は私たちの何を教えてくれるのか、今生きる規範や心の拠りどころつまり私たちが生きる上でのお手本こそが古典ではないのかという。だったら日本国憲法は古典だろうかと問う。古典を縦だけでなく横のみることが大切だという。横からの眼差しは「やぶにらみ」だという。

このほか『天皇象徴の日本と私』(古代天皇は朝鮮から来たのだ、それを記紀は隠そうとしているという、河内王朝とは朝鮮系の天皇だという、それを近代歴史学は言わないという)『昭和とは何だったのか』(日本のアジア侵略の歴史を知ろうとはしない人が多い。歴史を学ばない人は未来がないらしい。保坂氏の著作だ、小泉元首相は東条英機に似ているという、昭和史を今一度学ぶことが大切なのだろう)『文学部唯野教授の女性問答』(筒井康隆の軽妙な文章が良い本だった)『浜口雄幸』(副題はたとえ身命を失うともでライオン宰相の伝記だ、伝記をじっくり読むことが無くなったが、彼の生き様がよく分かる本だ)『気持ちのいい話?』(鷲田清一対談集だ、香山リカ、多田道太郎、田口ランディなど教養あふれる対談集だった)『あがり』(奇妙なSF小説だ、生命科学研究所での科学的な実験を利用した話は、面白いような奇妙な印象を持った)『愛国心』(愛国心をタブー化することが危険なのだろう、国を愛することは人間の普通の信条のはずだ、この国とはふるさとと言ってもよいだろう、愛国心とは政権を愛することではないのだ、愛というのは人間にとっては大切なものなのだ)最後の『ボードインアルバム』(外国人の見た幕末長崎、ボードインという人が記録した幕末の写真集だ、幕末から昭和初期まで日本の風景はあまり変わっていないことが分かる、ながめるだけで楽しい?本だった)以上12冊の本を斜め読みして印象に残ったことを記したのだ。
by qzr02421 | 2011-11-16 11:36 |