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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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タブレットはテーブルだ

ソニーがタブレットを発売したというニュースを見てタブレットとテーブルとは似ている言葉だということを感じたので、次の言葉を思い出した。誰かのブログで読んだと思うのだが、そのブログは思い出せないが、そのブログに改訂あったことを思い出しながら以下書くことにする。

「タブレットは「テーブル」や「タブロー」と同じ語源をもっている。このことはすこぶる重要な暗合で、その暗合は、これらが実のところは同一のヴィジョンとコンセプトをもった“知の道具”であっことを教えてくれる。まさにそうなのだ。なんとテーブル(食卓・書記台)とタブロー(窓枠・絵画)とタブレット(書物・丸薬)は同じものなのだ」という一節だ。ヘンリー・ペトロスキー著の『本棚の歴史』にあるはずだ。彼は用紙の名前の変化についてもエジプト文明発のパピルス、これをギリシア人がビブロスと発音し、そこから「ビブリオン」(本をあらわすギリシア語)や「バイブル」(聖典)という言葉が生まれたとも記している。

彼の『フォークの歯はなぜ四本になったか』では最初はナイフしかなかったのが、それでは食べにくいので二本歯のナイフができ、その後これも使いにくいのでナイフとフォークに分かれ、フォークはものが刺しやすいようの四本歯になったと分析している、つまり、「形は機能にしたがう」のではなく、「形は失敗にしたがう」ことだ。ペトロスキーは「成功とは失敗を予見することだ」ということを発見したのだ。

『人はだれでもエンジニア』ではジョージ・サンタヤナの次の言葉を引いている。サンタヤナは『理性の生命』にこう書いていた。「過去を記憶できない者は、罰として過去を繰り返す」と、さらに「進歩とは、およそ変化からなるものとはほど遠く、よき記憶力によるものである」という文章だ。進歩とは過去にもどること、過去の記憶の中に進歩があるということだろう。考えるべき文章だと思った。ヘンリー・ペトロスキーはデューク大学の土木環境工学と建築土木史の教授で、彼は「文化を科学で見たい」あるいは「文化を工学したい」という立場での研究をしている人のようだ。文化というものはできあがってしまっているもので、それを分析はできないような気がするが、なぜフォークが四本なのかという疑問を持ち、それを解明しようとしただ。これも参考にすべき視点だと思う。
by qzr02421 | 2011-09-23 19:34 | 日常