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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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日本人に西欧音楽は分かるのか?

明治文化について考えているのだが、明治文化というと文明開化という捉え方は間違っているのだろう。明治政府は日本が中国のように植民地化されるのではないかという恐怖心を持っていたとは思うが。それも明治に入って10年ほどのことだったのではないだろうか。潜在的には明治時代全般に植民地化の恐怖はあったのだろうが、実質的な植民地化ということはないということに気がついたと思う。

西欧文明を受容したことは事実だが、西欧文明をそのまま受容したわけではないのだ。牛肉をそのまま受け入れずに牛鍋という形で受容した。ステーキなら牛肉を焼くのだが、牛鍋は牛肉を和風に工夫した受容したといことだ。牛鍋というのは今で言うすき焼きのことだ。これは和食と言ってもよいのだ。パンだってアンパンという形で受け入れた。カレーライス、カツ丼など洋食の和風化は一杯あるのだ。

日本に古来からあるものは西洋か来たものと融合させた和風化させてきたのが日本という国の特徴なのだ。絵画も西洋絵画の導入によって、新たに日本絵画というもの編み出したのだ。油絵を描く人々は西洋画家ということになった。西洋画にしても日本画にしても描くのは日本人なのだ。日本人がなぜ油絵を描かなくてはいけないのかを証明することは難しいことだったようだ。錦絵がすたれ、琳派として日本画を再編成することにも無理があったようだ。

絵画や小説は江戸時代にもあったから、苦労はあったがそれなりの西洋化はできたのだが、困ったのは音楽だ。日本には音階とかリズムがなかったのだ。日本の音楽は詩が中心だったのだ。ラップというのは日本音楽にはぴったりのものなのだろう。しかも日本は音楽をする集団は芸者しかいないという現実もあったのだ。芸者が洋風音楽をするとう矛盾が明治時代にあったのだそうだ。明治文化を語るのは難しいといくことが分かったのだが、これをどのように語るのかを考えることがこれからの課題なのだ。
by qzr02421 | 2011-08-21 20:40 | 歴史