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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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貿易が大事だぜ

徳川家康は貿易の利益、西洋の技術は日本という国を富ますことは理解していた。徳川政権になっても貿易量は拡大し、外国船が生糸や砂糖などのぜいたく品を大量にもたらしていた。朱印船貿易も拡大した。多くの日本人の海外で活躍していた。その一方で、キリスト教徒が脅威だという認識もあった。また徳川以外の大名が貿易で利益をあげ、裕福になるのを阻止したかった。

キリスト教徒は豊臣側につくことも恐れた。もちろん貿易で利益をあげた大名が豊臣側につくことも恐れたのだ。また、幕府の印船貿易の拡大は、ヨーロッパ商人に頼らずに、貿易ができるということでもある。領土的野心を持たないオランダへの接近を幕府は模索してった。さらに、イギリス・オランダとスペイン・ポルトガルの対立という構図も影響を与えた。スペイン・ポルトガルの領土的野心をオランダ・イギリスは阻止する用意があると幕府に申し出たのだ。

このようないきさつで、幕府はキリスト教禁止、貿易は平戸でオランダのとするということになった。最も貿易は朝鮮や北海道でもおこなわれたので、鎖国をしたのではないという意見もあるが、戦国時代からの付き合いであるポルトガル・スペインと縁を切ったのが重要なことだと思う。ヨーロッパも18世紀までは絶対主義国家の形成、アメリカ・インドでの植民地争奪などで、日本に関係することができなかったことが、鎖国という現実をもたらしたのだろう。以上また『日本を動かした外国人』(武光誠著、青春新書)を読んで。
by qzr02421 | 2010-09-08 21:38 |