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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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物語性が強い歴史観

平氏政権が誕生し、源氏によって倒される。平氏政権の腐敗性を言われるが、平氏政権は古代的な理由で敗北したように言われるが、そうではないだろう。貴族性と武士性という両面を持つということでは室町政権の先駆的な存在のように見える。

室町幕府がやったことを、300年前にやろうとして失敗したのだ。その先駆的故に亡びた。貴族社会の反発、清盛・高倉院の死去、宗盛の失策、西国武士の弱体化など偶発的な要素もあり亡びたのだろう。王権に挑んだ平氏政権は鎌倉幕府よりははるかに先進的なのだ。

鎌倉幕府が王権を左右できるようなるのは承久の乱以後だし、全国の武士を動員できるようのなるのは蒙古襲来以後だ。鎌倉幕府をプラスイメージとするのは、やはりそれ以後の武家の棟梁が源氏の血筋ということに過ぎないのだ。平氏悪者論は、義経と頼朝のイメージともつながる。冷血な頼朝に対して、義経の悲劇という図式だ。

源平の合戦は歴史なのか物語りなのかということだ。物語性が強い歴史観がここの存在している。平氏の繁栄がなければ源平の合戦が描けないし、鎌倉政権の正当性も描けないのだ。治承寿永の内乱で頼朝は平氏も対したが、源氏も倒し鎌倉幕府を樹立した。鎌倉幕府の正当性は源氏将軍神話を作ることから始まった。以上『源氏将軍神話の誕生』(清水眞澄著、日本放送出版協)より
by qzr02421 | 2010-01-12 16:07 |