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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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怪人が不憫でならない

劇の良し悪しはどこで判断するのだろうか。一番は声が聞こえるということが一番大切だと思う。東京では小さな劇場で演じていただろう芝居が、名古屋などでは会場選択が限定され、とても大きな劇場になってしまうことがあるようだ。以前に書いた「ネジと紙幣」はそのような事情で声が聞こえなかったのだろう。せっかくの森山未来とともさかりえの演技も少々興ざめという感じにはなった。

キャラメルボックスは結構大きな劇場でも楽しむことができる。しかし芝居には適正規模の劇場というのがあるはずだ。劇団四季は自前の劇場を持つということを目標にした劇団だ。新名古屋ミュージカル劇場は、劇が見やすい劇場だと思う。しかも四季はマイクを使用している。マイクを使用することについては様々な意見があるだろう。しかし、声がきこえてなんぼの劇だと思う。

名古屋では今「オペラ座の怪人」が上演されている。この劇は長く公演されているので、役者もずいぶん変ったようだ。何回か見たので、過去のものと比較して見てしまう。人間は過去の記憶が美化するとらしい。ということで過去の劇の方が迫力があったように感じるようだ。今回のオペラ座も過去のものと比較すると、ちょっと・・・という感想を持ってしまった。初めてこの劇を見る人に感想を聞きたいものだ。

私はC席だったが、私の横には小学生らしい子どもが4人いたが、楽しんだのだろうか。劇も映画も見る年代で感情移入する人が変わる。私は怪人に感情移入したらしい。妙に怪人がかわいそうなどと思ったりした。小学生は誰に感情移入したのだろうか。この怪人は人も殺すが、それは要求が退けられたからだ。犯罪はよくはないが、孤独な、誰からも愛されない怪人が不憫でならない。
by qzr02421 | 2009-10-21 14:48 | 劇,映画その他