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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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対談の怖さを教えてくれる

ウォーターゲイト事件で失脚したニクソンは、自分の非を認めなかった。非を認めないばかりか政界復帰をもくろんでいた。そういうときのフロストというイギリスの司会者?が対談を申し込む。フロストは有名になりたいという気持ちが強いように感じた。

ニクソンはフロストなら対談をして、ニクソンの政界復帰を足がかりのなるだろうと対談をOKする。今上映している「フロスト×ニクソン」という映画の始まりの部分だ。フロストはお金の算段がないまま、対談という企画を進めていくが、なかなかスポンサーがつかずに、慌てる様子がリアルで面白い。結局この対談は成功することが歴史的には分かっているので、そういう苦労があったのねという感じである。

対談の様子がじつに面白い。ニクソンの方が一枚も二枚の上という感じを受ける。アメリカの大統領にまでなった人というのは、それなりにすごいということが分かる。終始ニクソンペースで対談はすすんでいく。焦るフロストの様子も素敵だ。対談をする前にちょっとした会話をするのだが、その会話でその日の対談のペースが決まっていくのが、対談の怖さを教えてくれる。これは日常の会話でも同じだろう。相手を動揺させることが対話でも重要であるということが分かる・

結局最後、ウォーターゲート事件の核心に迫り、ニクソンから私は罪を犯したという言葉を得ることが出来る。言葉を得たということより、ニクソンの苦悩する顔をアップがすごい。役者は言葉だけで演技をしているのではないということが分かる映画だった。
by qzr02421 | 2009-04-14 15:34 | 劇,映画その他