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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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ゆるさとゆるぎなさが大切だ

劇団四季の「トロイ戦争は起こらないだろう」を観た。四季らしいセリフまわし、四季らしい立ち居地だった。日頃のミュージカルではなく、ストレートプレイなので、寝ている人もいた。話はジロドウらしい話なのだが、ともかくセリフが長い。聞いていると思わず目を閉じて聞き入る、そうするといつの間にか寝ているということだろう。劇を観て寝ることが出来るということは、それなりに素晴らしい劇ということだ。

セリフを役者がしっかり覚えていないと、安心して寝ることもできない。そういう意味では四季は安心して寝ることが出来る。この話は、トロイ戦争を阻止しようとギリシアとトロイの武将が、神の意向に背いて頑張ろうとするが、歴史を変えることは出来ないということが分かる話だ。歴史を変えることができるかどうかではなく、歴史を変えようとすること自体、意味があるということだと感じた。

未来は変るかなどと考える暇があるなら、変えようと努力をするべき、変えようとする努力が失敗するかもしれないが、変えようとする努力をするのが人間という存在ということだろう。この劇は、そのメッセージは伝わってきた。しかし、運命を変えることできない。変えることは出来ないが、登場する人物はそれなりの努力をしていた。

ところで、小栗旬さんは劇について「始まりがあれば終わりがある」「悔いのないように全てをやりきる、全てを出し切る」「肩に力をいれない、そのためにはゆるさとゆるぎなさが大切だ」「いいものをつくるためには何でもする努力や尽力はおしまない」「ブレはなくしたい」「クールのシンプルに」などという言葉を語っている。一つひとつの言葉を今一度かみしめて見たいものだ。かみしめることによって、明日が生まれてくるような気がする。
by qzr02421 | 2009-04-02 11:02 | 劇,映画その他