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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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ロマンティック街道沿いになる町

日本の都市とヨーロッパの都市のちがい、また建築物のちがいはどのようなものか。奈良に今井町がある。この町の起源は興福寺の荘園であったが、中世には環濠集落を母体として発展した。 室町時代の後半に、寺内町となり、現在にいたっている。この町の形は方形平面を基本とし、直線道路と方形住宅区画をもち、塔状の垂直突起はない。建物は平入りだ。平入りというのは棟と平行の建物側面に入り口が設けられることだ。

これに対してロマンティック街道沿いになる町であるネルトリンゲンは、古代ローマ時代以来、巡礼路、商業路として栄えた町だ。この町は円形の都市プランをもち、その円形の直径は800mほどだ。中心には高い尖塔がそびえる聖ゲオルグ教会がある。そこから放射線道路が町を囲む城壁へのび、それと同心円状に道路が交差している。建物は妻入りだ。妻入りというのは、屋根の勾配をあらわにして、たてに細長い壁面を全面にだすから、自然に垂直感が強くなる。

都市の形は、日本は四角で、ヨーロッパは円形ということだ。また建築は、日本は四角で、ヨーロッパは三角という感じだろう。この形は文化にも影響を与えているようだ。ヨーロッパ人は音楽を演奏する時に丸く陣取る、楽器もなんだか丸い、円形劇場もある。それに対して、日本は歌舞伎に舞台のように横長、囃子方も舞台の後方に直線直角にならぶ、その演奏姿勢も直角だ。ヨーロッパ人の演奏は体を動かしたりして、感情が豊かだ。
by qzr02421 | 2009-01-24 09:12 |