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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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家督相続をめぐる争い

カルチャーセンターの生徒さんが、劇にでるというので見にいった。実際は、体調を崩して裏方にまわっているということだったが・・・「がっぽう」という名前の劇だった。「がっぽう」とは何のことだと思っていた。がっぽう、がっこう、かっぽう・・・台風が東海地方に接近?するということで、雨の中、自転車で千種座まで行った。

平仮名だったので、意味が取れなかったが、漢字で書けば合邦のことだった。もともとは「俊徳丸」という話を浄瑠璃「攝州合邦辻」にかえ、さらに今回は現代劇「がっぽう」にかえたものだった。「俊徳丸」という話は、継母に嫌われた俊徳丸が、継母に手によって目を見えなくさせられ、放浪していると、それを知った俊徳丸の恋人が、俊徳丸を探し出して、二人で観音菩薩に祈ると、病気が癒えるという話だ。

浄瑠璃は、登場人部が増えて、話も少し複雑になる。合邦和尚の子がその継母という筋になる。しかも俊徳丸が憎くて、失明させるのではなく、俊徳丸暗殺を阻止するためにしたという筋になる。俊徳丸を継母は好きになるという筋になっている。家督相続をめぐる争いというのが原因となった事件ということだ。

俊徳丸と継母(玉手御前)との関係についてはいろいろ意見があるようだ。玉手御前は実は俊徳丸を好きではなく、純粋に暗殺を阻止するためという説があるようだ。玉手御前を演じる女優は、好きなのか、好きではないのかで演じ方が変るのだろう。

今回の「がっぽう」は好きになるという設定のようだった。玉手御前の俊徳丸を見る眼がそれを物語っているようだ。劇の解釈というのは難しいものだ。台本にはそこまで書いてないので、そこの演出家の出番があるということだ。今日の劇は朗読をする人がいたりして、変ったものだった。1時間半楽しく過ごした。
by qzr02421 | 2008-09-20 08:20 | 劇,映画その他