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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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貧困になりたくて貧困になる人はいない

雨宮処凛の本を読んで、さらに考えた。『貧困襲来』(湯浅誠著、山吹書店)『生きにくさの根はどこにあるのか 格差社会と若者のいま』(中西新太郎著、NPO前夜)などには絶対的貧困というのが存在しているようなことが書かれている。貧困になりたくて貧困になる人はいない。

歴史を見ても、社会の動きの中で、貧困という状況になっていく人たちは存在していた。フランス革命の時期には、このような個人が原因で貧困になる状況をアンシャンレジームとよんだ。

優雅に生活している免税特権を持つ階級と、働いても働いても貧困から脱出できない階級がいたのだ。貧困なのは「個人の努力が足りない」などという人は、もう一度歴史を読みなおしたほうがよい。

ところで、後者の本には経団連が尊厳死制度を2010年までの創設しようとしているということが書かれている。金がなければ、尊厳死をエレベということか?『自殺自由法』(戸梶圭太著、中公文庫)では「日本国民は満15歳以上になれば何人も自由意志により、国が定めたところの施設に於いて適切な方法により自殺をすることを許される。但し、服役者、裁判継続中の者、判断能力のない者は除外される」とある。

格差社会という言葉があるが、この現在の格差は、政策で作られたものだということは明らかだ。彼女の本で紹介されている本は、この他に『働きすぎの若者たち「自分探し」の果てに』(阿部真大、生活新書)、『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』(赤木智弘、双風舎)『モテたい理由 男の受難・女の業』(赤坂真理、講談社現代新書)など面白しろそうな本が多い。
by qzr02421 | 2008-08-06 06:33 |