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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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ふと気がつくものが幸せか?

劇団シアターウィークエンドの「街」、副題は「これやこの行くもかえるも別れては知るもしらぬも・・・楽天地~」という劇を見た。劇場は名古屋芸術劇場小ホールだった。23名の人物が登場する劇だ。パンフを見たとき、23人もの人間が区別できるかと不安になった。区別は出来なかったかもしれないが、楽しい劇だった。

最近の演劇はハッピーエンドで終わることは悪といわんばかりに、暗い劇が多い。人生は不幸かもしれないし、人生は不条理かもしれないが、劇まで暗く不幸で不条理にしなくてもよいのではないだろうか。それでも多くの劇は結末が暗く不幸なことが多いような気がする。人生が不幸な分、演劇ではハッピーな気持ちのさせてくれてもよいと思う。

この劇は、錦糸町が舞台だ。この錦糸町の「グランドキャバレーフォーエバー」が最初の舞台だ。フォーエバーという名前だが、不景気でこのキャバレーがつぶれ、このキャバレーで働く人々は散り散りになっていく。そして20年後、話は再び始まる。最初に登場する人が20年後に登場する人が老けていない感じが笑える。

そして10年たった時代も舞台となる。この30年を感じさせない登場人物がなかなか役者という感じでよい、台本に無理があるのだろうが、30年という歳月は重いものがある。30年なのだ。30年後に30年前の仲間が再び再開し、仲間のきずなを取り戻すのだ。ありえない話だが、そのありえないことが起こることが人生というものかもしれない。

劇中で「メイクアスマイル」という歌が歌われる。「幸せなんか、無理に手に入れようとしなくてよい、ふと気づくもの、見つけるもの、感じるものだから・・・今、やりたいこと好きなこと出来ることをするだけだから・・・そこには出会いがあってドラマがあるに違いない・・・」と歌う。出会いが、笑うことが人生なのだということを感じることが劇だった。
by qzr02421 | 2011-05-08 18:34 | 劇,映画その他