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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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ゴッホは好きですか?

並ばずに見える範囲で見ることにしたというより、並んで見るという習慣がないのだ。2階部分を早足で最後まで見た。もう一度入り口まで戻り、もう一度印象に残った絵画を中心に見た。ゴッホは1853年に生まれている。私が1953年に生まれたので、私は生まれる100年前に生まれたのだ。1853年は日本にぺリーが開国を迫るため訪れた年でもある。1890年に死去し、38年間の生涯を閉じる。

28歳の時に画家になろうとするので、画家としては10年のキャリアということだ。最初はデッサンを中心として絵の修行につとめたので、それに関する絵画が並んでいた。彼に影響を与えたミレーなどの絵も展示されている。ゴッホはそれらの絵を模倣しているが、きちんと模倣できてないところが彼らしいと思った。機械のようにきちんと移すことが出来ないところがゴッホなのだろう。決してゴッホは絵がうまいとは思えないが、その上手くないと見えるところが、ゴッホが好きな人が多い理由でもあるのだろう。

一階に下りるとパリ時代の以降の絵が展示してある。ロートレックなどに出会い、ゴッホの色彩が鮮やかになっていく時代だ。そして南フランスに移り、ゴーギャンとの共同生活、そして耳きり事件と続く時代の絵画の展示だ。「アルルの寝室」のゆがんだ絵画、ゴーギャンの真似をした椅子を見ないで描いた椅子の絵など、ゴッホのなんともいえない絵が展示されている。実のその下手な感じがゴッホそのものだ。浮世絵に影響されたということで、日本人はゴッホの絵を見ると親しみがわくのかもしれない。

耳きり事件のあと療養所で描いた何点かの絵、そして療養所で描いた最後の作品である「アイリス」が展示されている。「アイリス」描いたのが1890年だから、ピストル自殺をする年でもある。「アイリス」と「ひまわり」(今回は展示されてはいないが)を比較すると、「アイリス」は落ち着いた色使いなのだが、バックの色が黄色ということでゴッホらしくはある。
by qzr02421 | 2011-03-03 19:57 | 劇,映画その他