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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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袈裟を見る人は少なかった

正倉院展は夕方見ることにしたので、名古屋から近鉄で京都に向かう。新幹線は早すぎて本を読む間もなく京都についてしまいので、近鉄が旅情を味わうのには最適だ。景色を眺める、新聞を読む、本を読む、おにぎりを食べるなど、十分に旅情を味わうことができる。京都に到着して、京都国立博物館に向かう。歩いても20分ほどで到着するのだが、最近の人は、バスやタクシーを使うことが多いようだ。旅先では歩くことが、その場所を知る手がかりになると思う。歩くことのより発見するいこともあるのだ。

京都国立博物館では「袈裟と高僧」展をやっている。11月23日までだ。金曜日の午前中に行ったのだが、人では少なかった。狩野派や琳派などは1時間待ちとなるようだが、袈裟は興味がないのか、たまたま人手がすくないのかはよく分からなかった。袈裟は古代インドで修行しているひとと民間人を区別するために生まれたものだ。四角い小さい生地をつなぎ合わせてつくるのだ。

禅宗の僧侶は、大きな袈裟を用いたそうで、それが大袈裟になったというらしい。袈裟も中国などからもたらされたものが貴重とされた時代もあった。中国に渡った僧侶というものが価値があった時代もあったということだ。現代で、アメリカなどの行った研究者が権威が高くなるというような同じ構図が過去にもあったということだ。日本人は自分の権威より、外国の権威を恐れ多く感じるという習性があるのだろう。

しかし、禅宗では日本で修行した僧が高僧になっていくようなり、師の袈裟を弟子が継承していくようになる。権威の象徴としの袈裟の誕生だ。袈裟の歴史とその内容がよく分かる展示だった。結構感動するところもあったのだが、袈裟に関心を持つ人が少ないようで、人手が少ない分、ゆったりと見ることができた。楽しい袈裟展だった。しかし、袈裟に関心を持たないほうが普通だというようにも感じた展示だった。
by qzr02421 | 2010-11-01 20:38 | 劇,映画その他