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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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みんなの幸せの実現は難しい

『戦前の日本を知っていますか?』という本は、戦前の日本をよくまとめてあると思う。戦前といっても、戦後生まれなので、実態はよく分からないのだが、なぜあの無謀な戦争を始めたのかという疑問はある。無責任体制だったためという説もあるようだが、この本を読むと、政治が無責任ではなく、政治に関わる人々が、政治に責任を持とうとして、混乱をもたらしたような気がした。

明治政府は、天皇の下につくられたといいながら、実は薩長の藩閥政府だったのだが、この藩閥政府の方針が、富国、強兵、立憲、議会という四つあった。それぞれ派閥をつくりそれぞれを実現しようとし、結果オーライで、すべて実現したのだ。しかし、実現したのが結果オーライだというところが問題なのだ。

派閥の離合集結で、それぞれの派閥が他の派閥を信じることができないので、権力の分立を企てたようだ。三権分立どころではないような分立状態をつくったように思う。そのため、それぞれの派閥が独裁をすることはなかったが、それぞれが、それぞれの目的のため、責任を持って政治をしようとした、もちろん天皇の名前のもとにだが、それでそれぞれの派閥は責任を持って治世をおこなったと思うが、他の派閥からすれば、その政策は満足のいくものではないのだ。そこで、不満が爆発し、日本は政治の大きな方針を失い、無責任体制に見える状況を作ったというわけだ。このように戦前の政治体制を考えたらどうだろうか。

現在の民主党政権も、何をしようとしているのかがよく分からない。構造改革で上手く行かないのは小泉改革で証明されているように思う。格差が広がったということだ。広がったというより、格差を自覚するようになったということかもしれない。公共投資をするのもいまひとつ上手く行っていない。戦前の政治を批判するのは簡単だけれど、現在の政治もあまり上手く行っていないのだろう。皆が幸せになるということは難しいことなのかもしれない。一部の幸せは簡単なのだろうが・・・
by qzr02421 | 2010-08-24 16:50 |