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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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小泉型は国民を納得させる言葉がある

角栄型政治手法から小泉型政治手法へと変化した。角栄型とは、公共事業や補助金の分配に力を注ぐものだ。郵便局で集めた貯金(預金)を財政投融資というかたちで分配した。この型は「民主主義とは数である」というにが信条となる。数を確保するためにお金をばらまく、数の力は金の力という発想だ。政治を動かすのは理想ではなく「数と金」と割り切った。

それに対して小泉型は言葉により世論の支持を高め、その支持の高さで国会議員からの批判を押さえこみ、みずからの主義主張を貫こうとするもので、利益配分政治とは異なる政治手法のパラダイムを持つものだ。民主主義とは支持率であり、現代の政治は支持率の力で動くものという発想だ。

小泉型政治手法は今回の民主党の圧勝と関係があるようだ。バラマキが出来ない経済状況で、政権交代という夢を掲げたのだ。この小泉型手法で重要なことは「言葉の政治力」だとしたのが高瀬淳一著『武器としての言葉政治』だ。利益を配分できない世の中で、言葉の力により支持率を高め、不利益を配分していくとしている。不利益の配分とは歳出抑制路線、社会保障給付金の引き下げ、社会保障負担の増額、そして構造改革により小さな政府をめざし、キーワードは「自己責任」であるものだ。

小泉型は国民を納得させる言葉があるのだ。「自民党をぶっこわす」「聖域なき構造改革」「改革なくして成長なし」「民間でできることは民間に、地方にできることは地方に」という言葉を駆使し、不利益の配分を国民に納得させるというものだ。この小泉型を民主党政権も継承しているように思われる。バラマキという批判のある民主党のマニュフェストだが、バラマキのあとには増税があるのかもしれない。バラマクものの財源が税金であることにはまちがいはない。
by qzr02421 | 2009-09-07 22:36 |