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本を、旅を、世の中をどのように見るのか


by qzr02421
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この本をビリッと破るシーン

「天使と悪魔」の続きだが、トム=ハンクス演じるラングドン教授は以前から、法王庁の図書館の入館を希望していたのだが、前回の事件(原作が違うという話だが・・・)の影響で入館の許可がおりない。そこへこの映画の事件が起こり、捜査のために図書館の入館が許可される。

本当にこのような図書館があるのかどうか、分からないが、設備も立派だったが、そこのある書物も素晴らしいものだった。ガリレオの出版当時の本が登場し、その本のページをピンセットでひらくのだ。感動の一瞬だ。日本で言えば正倉院に入り、正倉院の御物をこの手で、さわり見るということだ。最も正倉院の御物は8世紀のものだ、ガリレオは16世紀末か17世紀のものだ。

ローマ教会はイエスの弟子のペテロが建てたことになっているので、だからサンピエトロ大聖堂(聖なるペテロ、最近はペトロというらしいが・・・)というのだ、ペテロというのは岩という意味で、ペテロとオイル(ペテロスとオリウム)でペトロリアムつまり石油という単語が作られている。オイルはオリーブからきている。そのペテロは1世紀の人物だから、ペトロの墓がバチカンの地下にあるというのだから、それは「金印」と同時代ということになる。

ところでガリレオの書物は地動説だから、教会の逆鱗に触れる、ガリレオの本は水に濡れると溶けるという。まるでトイレットペーパだ、スゴイ技術だ。この本のページを捜査のためにビリッと破るシーンがある。源氏物語絵巻をビリッと破るみたいなものだ。笑い声が出たが、これはスゴイことだ。ビックリした。その本を最後の貸してもらえるのだ。筋のよい古文書が手に入れば、歴史のあっという間に書き換えられてしまうのだ。歴史的な部分は実に楽しい映画だった。
by qzr02421 | 2009-05-21 14:25 | 劇,映画その他